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2026.06.20
こんにちは!
cocochi藤岡萬建設一級建築士事務所、総務の佐々木です。
時間があれば本を読んでいます。
忙しい日でも、ほんの少しのすき間があればページを開きたくなります。
そしてもうひとつ、ずっと続けている小さな習慣があります。スーパーのレジで“ぞろ目”が出たら、本を買うというものです。たとえば「777円」や「444円」など、レシートの金額が同じ数字でそろったときです。
特に深い理由があるわけではありませんが、ちょっとした運試しのようで、その日が少しだけ特別に感じられます。
そんな“ぞろ目の日”に買って、合間を見つけてやっと読み終えたのが、須藤古都離さんの『ゴリラ裁判の日』でした。

この小説は、2016年にアメリカで実際に起きた「ハランベ事件」をモチーフにしたフィクションです。人間以上の知能を持つメスゴリラが、夫を人間に殺された無念を胸に、人間を相手に法廷で闘いを挑むという、命の尊厳を問う物語になっています。
モチーフとなったハランベ事件は、米オハイオ州のシンシナティ動物園で起きました。
3歳の男児がゴリラの展示エリアに転落し、男児の命が危険だと判断されたため、飼育されていた17歳のオスゴリラ「ハランベ」が射殺されました。
ハランベは男児を守ろうとしていたようにも見えたため、動物園の判断や両親の監督責任を巡って世界中で大きな論争が巻き起こりました。
『ゴリラ裁判の日』は、この事件を下敷きにしつつ、「もしも殺されたゴリラに、手話ができる賢い妻がいたら?」という着想から生まれた物語です。
主人公のローズは、人間の言葉を理解し、手話で会話ができるほどの高い知能を持つメスゴリラです。動物園で夫と穏やかに暮らしていましたが、人間の子どもを助けようとした夫が射殺されてしまいます。悲しみと怒りに燃えるローズは、人間社会の“正義”や“人権”の定義に疑問を投げかけながら、法廷に立つことを決意します。
一度目の裁判では、人間社会の論理の前に敗訴してしまいます。
正義は誰の手にあるのか、誰がルールを作っているのか、その現実がローズの前に立ちはだかります。
それでも彼女はあきらめず、新たな弁護士とともに再び裁判に挑みます。
カメルーンでの過酷な生い立ち、人間に翻弄され続けた過去、それでもなお「理解しよう」とするローズの姿が胸に迫ります。
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