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賢い家づくり勉強会 Vol.3

2023.12.16

こんにちはcococh!

藤岡萬建設一級建築士事務所 取締役の藤岡です。  

 

【日本の住宅のあれこれ・・ 世界と比べてみたら?!】

▼住宅の長寿命化

一般的に日本の住宅の寿命(滅失住宅の平均築年数)は欧米諸国に比べ短い…とよく言われます。これは、多くの築100年以上の古民家が現存しているように、日本の国で一般的に建っている木造建築が 寿命の短い工法だという理由ではなく、戦後、住宅が不足していた時代に、一斉に建てられた分譲住宅などが、次世代へ住み次ぐための要件をみたしておらず、やむなく建て替えの選択肢しか無かったということが大きな要因だと思われます。そこで、国としては住宅の長寿命化を促進させるために、長期優良住宅の認定制度を設け、様々な優遇制度などで長期間住宅をストックできる環境を整えようといています。実際問題として40年住宅ローンが当たり前なこの時代に、30~40年で家を建て替えるようなことは、ほとんどのご家庭で計画されることなど無いと思います。当然長期間ストックされる住宅は、それに伴いメンテナンスの問題についても考慮する必要があります。そして、長期間の家族の変化(利用形態の変化)にも対応できるような建物にしておくべきだと思います。ぜひ、老後と次世代のご家族のことも考慮していただいて、住まいづくりをご検討いただければと思います。

 

住宅性能について・・例えば英国と比較してみたら?

住宅をご検討されている方は、高性能住宅…という言葉を頻繁に耳にされる言葉だと思います。ここで問題なのは「何が高性能なのか?」ということです。住宅性能も様々な要素がるということです。「住宅の品質確保の促進等に関する法律」の中で、住宅性能表示基準が定められていますが、その中の大きな要素は以下の10項目の内容になっています。

 

[1]構造の安定

[2]火災時の安全

[3]劣化の軽減

[4]維持管理への配慮

[5]温熱環境・エネルギー消費量

[6]空気環境

[7]光・視環境

[8]音環境

[9]高齢者等への配慮

[10]防犯

 

全ての項目において最高等級になることが最も望ましいのでしょうが、価格、敷地条件その他の様々な要因で、一部は普通の性能になってしまう…ということもあるでしょう。

一般的に、世代を問わず上記の住宅性能の中で最も重視される項目は、“[1]構造の安定”だと思います。耐震・耐風等級などがこれに該当します。

 

ご家族の生命財産に関わることになりますので、耐震等級3の家…誰しもそんな家に住みたいと思われるのは当然のことでしょう。

 

ここで、また問題となってくることは、住宅会社を性能で比較しようという場合、おそらく耐震性で持って比較するのが、非常に難しいことです。現在のある程度の住宅会社であれば、標準仕様で耐震等級3に設定している会社がほとんどです。それ以下に設定している会社に巡り合うことが稀といっても過言ないかと思います。地震国日本の、おそらく世界一と言っても良い耐震性能基準は法律によって守られている状態ですので、この部分において建築会社の違いを探すことは非常に難しい状況です。

 

そこで、住み心地感に直結する“[5]温熱環境・エネルギー消費量”の項目に着目してみたいと思います。この項目については耐震性と違い、現行の次世代省エネ基準・指標値が未だ義務化されておらず、結果、各建築会社によって取り組みが様々になっています。例えば英国では下記のような冬季室内温度指針というものがあります。

冬季どんな気象状況になったとしても居住環境における室内温度を一定以上にしておく必要がる…(それを満たさない場合には改修・閉鎖・解体命令を出すことができる)法律がある!ということです。

 

日本の場合これに変わるような法制度はまだ整っていないのが現状です。耐震性と違い、温熱環境に関する項目については、お客様自身が自己防衛の意識をもって 建築会社を比較検討できるようになっておかないと、国が法律で守ってくれている状況ではない…ということです。逆に置き換えると、法制度が未だ不十分な状態であるがために、各建築会社の住宅性能に関する取り組みの違いが一番現れてくるのが、この温熱環境に関する項目となりますので、住宅性能で建築会社の比較検討をする際の指標として、一番わかり易い項目となります。そこで、住まいづくりを検討されている方は断熱性能・気密性能 いわゆる「高断熱・高気密住宅」とはなんぞや…を知っておく必要がある!ということになります。

 

なので、次回からは、なぜ高気密・高断熱住宅が必要なのか…をテーマに書かせていただければと思います。とにかく、家は長持ちするもの…そして、後からはなかなか変えることができないこと(構造や断熱性などは特に)も多々あります。将来のこともよく考えていただき、長期間ご家族が幸せにすごしていただけるような、良い家にするための「住まいづくり」の参考にしていただければ幸いです。